agijimaの球陽関係についてのべる。

[本文0150]【附安謝邑の茗苅子、神女に逢ふ。】成化年間、安謝邑に茗苅子なる者有り。家資貧欠にして農を以て業と為す。而して妻室を娶ること能はず。恒に田畝を耕し、而して帰るには必ず井泉に至りて以て手足を洗ふ。偶々髪毛の井水に浮ぶを見る。長さ七八尺許。茗苅子深く之れを奇怪とし、屡々其の地に歩み、潜然として往きて以て之れを窺ふ。一日、一婦女有り。姿容媚麗、体態軽盈なり。即ち衣服を脱ぎて枝上に懸け、歩を移し泉に臨みて以て頭髪を洗ふ。茗苅子、樹蔭下よりして熟々之れを視るに、常人の衣に非ず。愈々之れを怪し み、且之れを疑ふ。暗々に歩み進み、窃かに其の衣を盗み、之れを荒草中に蔵し、而して井辺に走せ到る。天女忙てて内裳を着し、大いに驚きて走せ来り、仍りに衣を穿たんとすれば、則ち衣盗取せられて已に有ること無し。天女乃ち面を掩ひて痛哭す。茗苅子曰く、卿は何処より来るやと。天女涙を収めて曰く、妾は乃ち天女なり。吉旦良辰に下界して沐浴す。今、已に飛衣盗まれ上天する能はず。故に此に妾は泣哭を為すなり。請ひ乞ふ、我が為に之れをめよと。茗苅子之れを騙して曰く、暫く敝舎に到れ、吾遍く村中に往き、各家に尋ねめて以て奉償を為さんと。婦女大いに之れを喜悦し、倶に他の草堂に到る。茗苅子、心喜ぶこと窮り無し。即ち其の衣を将て深く倉内に蔵す。而して抱相親しみ、結びて夫婦と為る。荏苒の間、日往き月来り、已に数年を歴て一女二男を生得す。其の女子、稍、其の衣を蔵するの処を知る。一日、弟を携へて庭上に遊ぶ。已に歌ひて曰く、母の飛衣は、之れを稲草の下に蔵し、隠して六柱の倉裏に在り。母の舞衣は、ひて八柱の倉内に在り、之れを粟草の中に蔽ふと。母親、之れを聞きて大いに喜び、夫の外に出づるを伺ひ、倉に登りて捜検するに、果して飛衣有りて之れを櫃中に蔵し、稲草を以て之れを蔽ふ。天女、密かに其の衣を取り、直ちに松樹に攀ぢて碧天に騰上す。茗苅子外より帰り来り、倏然として之れを見る。児嬰も亦驚きて之れを見る。而して父子倶に面を挙げ天を仰ぎて放声大哭す。天女も亦恋依捨て難く、再三頡頏して飛上飛下し、遂に清風に乗じて飛び去る。其の子二人は不幸にして夭死し、長女は尚真王の夫人と為る。茗苅子、嗣子有ること無く、其の采地は、外孫女佐司笠按司嘉那志に譲り伝ふ。

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